日々精進

新しく学んだことを書き留めていきます

World Vision

World Visionという団体をご存知だろうか。
途上国の貧困問題・教育問題の解決を目指すNGOだ。この団体はなかなか面白い。
他にも同じ問題を取り扱う非営利団体はあるけれど、この団体は
①チャイルドスポンサーシップというプログラムで募金者と受益者(途上国の子供)の交流を図っている
②モノ・カネを途上国の人に渡すのではなく、それらを自ら生み出す方法を教えている
の二点で他の団体と異なっている。これらの方法は確かにそうすべきだ、と思える。

【①を支持する理由】
慈善活動の一番の問題点は募金を呼びかけられる側の多くの人にとって魅力的な価値を提供できていないことだ。募金をしてもほとんどの場合そのお金がどう使われたのかさっぱりわからない。あらゆる活動はすべてのステークホルダー(ここでは主に募金者・事業団体・受益者)にメリットを与えるシステムになっていないと発展しない。途上国の支援活動は募金者に商品を購入していただくビジネスとして成り立たなければならない。
ではここで提供できる商品とは何かというと、支援している子供達との交流であり、支援している地域の状況がどう改善されたか・どんなに募金者に感謝しているかという報告である。これらによって精神的な満足感を得る人は少なからずいるのではないかと思う。こういったサービスを開発し、積極的に販売していくことで活動資金を得るべきだ。①はすべての二者以上が関わる活動の摂理に適っている。

【②を支持する理由】
支援に使える資金は非常に限られている。その中でできるだけ多くの人を救おうとするとやはり受益者の自立を目指すしかない。モノやカネを直接渡す支援はむしろ堕落を促し、害にしかならないと思う(災害などで一時的に支援を必要としている場合を除く)。同じ理由でホームレスの自立を支援するBig Issueという雑誌を支持している。売っているのを見かけたら是非一度買ってみてください。

モチロン、WorldVisionの活動にもまだまだ改善すべき点はいっぱいある。活動報告を読んでも「干ばつが原因で思うように支援が進みませんでした」と書いてあるだけでその問題に対する解決策が書かれていなかったりとか。来期の目標と目標達成までのスケジュール・マイルストーン・投入する予定のリソースなどが明記されていなかったりとか。広報用の資料だから書いてないのかもしれないけど、俺はそういうのが知りたい。
WorldVisionには結構期待しているので今度日本事務所に行って事業戦略について色々質問してみようかなあと思っている。