日々精進

新しく学んだことを書き留めていきます

ソフトウェア開発プロフェッショナル

ソフトウエア開発プロフェッショナル

ソフトウエア開発プロフェッショナル

オススメ度★★★☆☆
ソフトウェア開発の生産性を高めるにはどんな取り組み、制度が必要かということを主に論じた本。
生産性を高めるための知識についてはあまり詳しく書かれていないので、自分の生産性を高めたいという目的で読むべきではない。
組織をマネジメントする立場の人が組織の生産性を高めるために読む本だと思う。
自分の生産性を高めたいという人はCODE COMPLETE 第2版 上の方が良い。


以下まとめ。


・ほとんどのソフトウェア組織の生産性は非常に低い。理由はプロセスをちゃんと使えてなかったり、ソフトウェア開発に必要な知識を持つ人材が組織にいないため。もっとプロセスを使おう!必要なことを勉強しよう!
・生産性を決める要因の多くは組織ぐるみでないと改善できない
・作業環境(机の広さ、静かさ等)は生産性に大きく影響する
・生産性がマイナスのプログラマはプロでも10%程度いる
マイクロソフトはモチベーションを高めるのがうまい。何よりモチベーションを大切にする。ヤル気を高めるためには何にでも使って良い「ヤル気予算」がある(そういえばデマルコもプロジェクトの成功のために最も重要な要因はモチベーションだと言っていたなあ)
・経験年数の多いスタッフがチームに数人いると生産性が高まる
・プロセス指向(規律)と実力主義(自由・個人主義)はどちらも正しく適用すればうまくいく
・進捗を把握することはとても重要
・計画は綿密に。最初は無駄なように思えても要件定義・設計はきっちりやること
・95%のバグを事前に取ると一番生産性が高くなる。95%から100%に近づけようとすると急激にコストが増大するので95~100%の間のどこでテストをやめるかはソフトウェアの要件による
・必要な柔軟性を出来るだけ事前に決める
・要求定義、設計、保守、構成管理、品質管理、プロジェクト管理、ツール、方法論の基礎を身に付けること
・全体と部分、直感と論理、抽象と具象をいったりきたりすることで設計をブラッシュアップする